主に母のわがままにより、急遽決まったロンドン行き。ついつい母を喜ばせたくて従ってしまう私はダメな娘である。
突然決まったフライトなので、いつものようにVirgin Atlantic航空(VS)は選べなかった。「直行便だけど航空会社未定」というチケットにしたら、全日空(ANA)になった。British Airways(BA)でなかっただけマシだわ、とつぶやいたらKに「贅沢な」とたしなめられてしまう。だって、VSを愛してるんだもの。マイルもVSで貯めてるんだもの。
朝6時半のバスに乗って成田空港に到着すると、すでにANAチェックインカウンターには行列ができていた。なるほど、フラッグキャリアではないものの、さすがは日系である。見事に並んでいるのは日本人ばかり。ここ数年、成田ではVSのカウンターにしか並んだことがなかったので、なんだか不思議な光景だ。
列に並びながら様子をうかがっていたら、どうやら出張族やパッケージツアー客が多数を占めている模様。中国行きの人が多かったのはオリンピックも関係しているのだろうか。

チェックインも無事に済ませて、窓際の席を取れて一安心である。長距離便の場合、窓側だと壁にもたれて眠れるのが良い。通路側だといつでもお手洗いに行けるというメリットがあるが、機内では食事の後ぐらいしか用を足しに行かないので、窓側を選ぶことが多いのだ。
初めてのANAのフライトはなかなか興味深かった。なにせ、満席の機内は日本語だらけなので、まったく外国に旅行に行く気分にならない。12時間のフライトのあと、着陸寸前になって上空からロンドンを見下ろしたときに、ようやく「あぁ、ロンドンに来たんだわ」という実感が出たほどだ。
初めての夏のロンドン。地上の建物が確認できる頃、現地時間では15時過ぎだった。高緯度のせいでまだまだ日差しはまぶしく、空から見たロンドンは美しかった。
テムズ川の形からドックランズを確認して、ろうそくを挿したケーキのようなミレニアムドーム、豪奢で美しいタワーブリッジ、ロンドンの象徴であるビッグベン、ウォータールー駅から伸びるたくさんの線路、幾何学的に道が横切るハイドパーク、巨大な観覧車ロンドン・アイ、もっとロンドンの地理やランドマークの位置関係に詳しかったら楽しかったんだろうに。
次に昼間到着のフライトに乗るときは、ロンドンの小さな地図を持ち込もうと心に決めた。
空港ではいつものように母が迎えにきてくれていた。地下鉄を乗り継いで母の家に帰宅。夕飯は豚汁だった。
新しいノートPCを含め、もろもろの日本みやげを母は喜んでいた。疲れていたので、シャワーを浴びてさっさと就寝する。