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『ロンドン・ドッグス』

ロンドン・ドッグス
ロンドン・ドッグス
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パイオニアLDC (2001-12-21)
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(1999年 イギリス)監督:ドミニク・アンチアーノ、レイ・バーディス

公式サイト:http://www.asmik-ace.com/London/
予告編:http://www.youtube.com/watch?v=oybfiOGc_PY


 レンタル屋でたまたま見つけた一本。ジュード・ロウが出演していることと、タイトルに入った「ロンドン」の文字が気になった。

 郵便配達夫が憧れのギャングに転職して理想と現実に苦しむコメディ映画である。
 退屈な毎日に飽きた主人公のジョニーは、幼なじみでギャングの若頭・ジュードに自分も仲間に入れてほしいと頼み込む。ジュードの伯父は北ロンドンのギャングのボスで、渋々ジョニーの加入を認める。
 憧れのギャングになったジョニーだが、自分の結婚式と趣味のカラオケで頭がいっぱいのボスや、夫婦のセックスライフについて悩んでいる部下など、想像していた"刺激的"な生活と違っていることにいらだちを覚えはじめた。
 ある日、ジョニーは南ロンドンのギャングからコカインを盗むことに成功し、南ロンドンのボスを激怒させる。ジュードや北のボスは事を穏便に納めようと努めるが、ジョニーはおかまいなしに南ロンドンを挑発し続ける。ついに南北の対立は銃を使った抗争に発展してしまう。

 理想と現実のギャップには誰しもが苦悶させられるものだが、「ギャングになりたい郵便配達夫」と「田舎で農場をやりたい北のボス」との温度差が対照的で面白い。
 刺激を求めて過激になっていくジョニー、彼を制止しつつおいしいところはちゃっかりネコババするジュード、うんざりしながらも巻き込まれていく南北のボス、それぞれの思惑が絡まり合って、物語は皮肉な結末を迎える。

 劇中、随所にイギリス映画らしい皮肉ったギャグと下ネタがちりばめられており、そのばかばかしさゆえに結末が引き立っている。

 ジョニーを演じたのはジョニー・リー・ミラー。どこかで見た顔だと思ったら、『トレイン・スポッティング』で"シック・ボーイ"を演じていた役者だ。
 ジョニーやジュードをはじめ、出演する俳優の名前と役名が同じなのは、アドリブをやりやすくするためだそうな。

 個人的には南北ロンドンの違いを再認識できて面白かった。
 北部は"江戸っ子"のように昔からのロンドン子でコックニーを話し、アングロサクソンやユダヤ人が多く、良くも悪くも古くさい。南部は有色人種や地方の人間(ウェールズ人など)や移民が混ざっていて雑多な印象を受けるが、スタイリッシュでモダンな印象である。そして、南北は大小かかわらず対立意識を持っている。
 なるほど、英語学校で聞かされたり、実際にロンドンで見聞きしている傾向そのものである。

 原題は「Love, Honour and Obey」で、直訳すれば「愛と名誉と服従」といったところ。ベタなタイトルも、冒頭の出演者一同によるダサいリレーカラオケも、結末を知ってしまうと感慨深いものだ。
 イギリスやロンドンを愛する人には楽しめる一本である。オアシスによる主題歌も良いよ。

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2008年5月 3日 23:08に投稿されたエントリーのページです。

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