8時半に起床する。昨夜は後半アルコールを飲んでいなかったので爽快だ。しかし、知らない場所での一人寝は慣れないせいか、少し眠気もあった。ホテルの朝食サービスでは野菜をモリモリ食べる。
10時、ホテルをチェックアウトする。とりあえず荷物が邪魔なので、コインロッカーに入れたい。そうなると目指すは札幌駅で、朝の札幌駅前通りを散歩がてら歩いてみた。
道中、元フリーター国会議員の街頭演説を目にしたり、仕事帰りと思われる若いホストに付きまとわれたりしつつ、あっさりと札幌駅に到着する。
コインロッカーにボストンバッグを放り込み、札幌駅の観光センターのようなところを見学してみる。次の用事は昼過ぎなので、簡単な観光でもしてみようかと情報収集にやってきたのだ。あぁ、北海道といえば函館の五稜郭もあるのよね、と新撰組好きのKを思い出してみるが、函館に行くような時間は当然無い。
残り時間とミュールを履いていることから、超近場の観光にしようと考え、徒歩数分の北海道大学へ行ってみることにした。
さすがは観光地にもなっている大学だけあって、入り口でキャンパスマップをもらえた。広大なキャンパス内には残雪もあり、高くそびえる樹木が美しい。大学のキャンパスに入るのは何年ぶりだろうと考えながら、自分の学生時代を思い出した。
お約束のクラーク像の写真を撮ってみたり、クラーク食堂という名前の学食でクラークプリンを食べてみたり、学生向けのさまざまな掲示物を見ながら、学生気分を味わう。そうそう、さすが理工系の学科がある大学で、学内を白衣で移動する学生たちを目にした。私にとって「白衣=染織専攻の学生」なので、実験器具を持った姿は新鮮だった。
そうこうするうちに時間になったので札幌駅に戻る。
13時少し前、待ち合わせ場所である某社近所のカフェに到着する。ほどなくしてT師が登場、合流して某社へ。なんとも恐れ多い方にご紹介いただく。
すべてをお見通しの桐壺院のようなその方は、想像していたよりも大柄で、まっすぐな背筋が印象的な紳士だった。以前からたくさんの逸話をお伺いしているが、なるほどこの方ならばと納得できる大人物で、当然ながら私は緊張した。また、この方の某氏への愛情が、寡黙に発せられる言葉の中にひっそりと織り込まれているようだった。
14時、某社をお暇する。軽く昼食を食べ、今夜の宿の手配をする。緊張がほぐれたせいか、その時点で激しい睡魔に襲われる。
「すいません。あまりにも眠いので、宿で昼寝させてください」
「では、後で迎えに来るよ」
というわけで、T師にお引き取りいただき、しばし宿で惰眠を貪る。
18時過ぎ、マナーモードの携帯が怒り狂っているのに気付いて目覚める。一瞬どこにいるのかわからなかったが、すぐに札幌なのだと思い出す。
「ホテルの前にいるんで、いい加減にそろそろ降りて来てくれよ」
今夜は取引先でもあるMr.デンプシーと会食の予定があったのだった。待ち合わせ時間が目前に迫るなか、私はどうも寝すぎてしまったようだ。化粧を直す余裕もなく、慌ててエレベーターに飛び乗った。
18時半というよりも19時前、Mr.と合流。軽く打ち合わせをした後、一同が目指すはあれです。ジンギースカーン!
19時、T師ご推薦のジンギスカン屋へ。T師やMr.の旧知であるO氏とT氏も合流してくださった。人生初のジンギスカン、おいしゅうございました。
20時、二次会へ。22時、三次会へ。
三次会の会場はなんとMr.のご自宅である。
ばーさーしー!かいばーしらー!あぶりトバー!たらばー!トマトー!葉ワサビー!鬼おろしー! というわけで、Mr.の華麗なる手から繰り出される美味な食べ物の数々に、私の胃袋は大喜びだった。酒も肴も食い散らかす一同。まるで学生の家飲みのようで楽しい。出てくる酒も肴も学生には無理な高級品ばかりだけどね。
25時、べろんべろんの一同はようやくMr.の御宅から引き上げた。私も宿に戻り、ほっこりとシャワーを浴びる。特に仕事のメールも来ておらず、疲れもあってか読書していたら数ページも読まないうちに眠ってしまった。