明大前活動のヒントになるかと、ヤン・シュヴァンクマイエルのDVDをいくつか引っ張りだす。
シュヴァンクマイエルは現役のチェコを代表するシュールレアリスム映像作家。
独特の暗さとエグさとユーモアが魅力。
学生時代に「映像メディア論」の講義で知って以来、ずっとファンだ(伊奈教授に感謝)。
シュヴァンクマイエルの映像で使われる粘土はいわゆるクレイ・アニメーションとは異なり、
油粘土のような灰褐色のベタベタする質感のものだ。
リアルに造形されたそれらにガラスの目玉や入れ歯や生の舌(牛のタン?)が加わり、
粘土でできていることを忘れそうなほどにリアルさを感じさせる。
これらの義眼や入れ歯はシュヴァンクマイエルのお得意で、
粘土以外のあらゆるモノに装着され、それぞれがコミカルでリアルな生き物になってしまう。
そんな例をひとつ。
不思議の国のアリスをモチーフにした「アリス」という長編映画では、
靴下でできた“芋虫”が登場する。マッシュルームの上で水タバコをふかしているあいつである。
シュヴァンクマイエルは、そいつを靴下で表現した。
ほころびがあるくせに、中に詰め物をされたそいつらは、
木の床に容赦なくたくさんの穴を開け、そこを出たり入ったり、まるで生き物のよう。
部屋の中には机があり、アリスはその引き出しを開ける。
中には瓶に入った義眼と入れ歯。
突然、脇から靴下が現れ、自分のほころびから義眼と入れ歯を飲み込む。
義眼は両脇のほころびに、入れ歯は爪先のほころびにはまり、
カチカチと歯を噛み合わせて、生き物としてのリアルさを増す。

うーむ、かわいい。なんてかわいいんだ。
思わずそのまま真似したいほどにかわいい。
とはいえ、それではパクリなので、自分でもこれに匹敵する何かを創造せねばならない。
粘土の話しが、義眼と入れ歯に逸れてしまったけれど、
ヤン先生みたいなイカしたヤツを作れるように、
まずはスカルピーとお友達になることから始めることにする。
お脳を柔軟にして、がんばりたいと思います。
