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ヤン・シュヴァンクマイエルの義眼と入れ歯

明大前活動のヒントになるかと、ヤン・シュヴァンクマイエルのDVDをいくつか引っ張りだす。
シュヴァンクマイエルは現役のチェコを代表するシュールレアリスム映像作家。
独特の暗さとエグさとユーモアが魅力。
学生時代に「映像メディア論」の講義で知って以来、ずっとファンだ(伊奈教授に感謝)。

シュヴァンクマイエルの映像で使われる粘土はいわゆるクレイ・アニメーションとは異なり、
油粘土のような灰褐色のベタベタする質感のものだ。
リアルに造形されたそれらにガラスの目玉や入れ歯や生の舌(牛のタン?)が加わり、
粘土でできていることを忘れそうなほどにリアルさを感じさせる。
これらの義眼や入れ歯はシュヴァンクマイエルのお得意で、
粘土以外のあらゆるモノに装着され、それぞれがコミカルでリアルな生き物になってしまう。

そんな例をひとつ。
不思議の国のアリスをモチーフにした「アリス」という長編映画では、
靴下でできた“芋虫”が登場する。マッシュルームの上で水タバコをふかしているあいつである。
シュヴァンクマイエルは、そいつを靴下で表現した。
ほころびがあるくせに、中に詰め物をされたそいつらは、
木の床に容赦なくたくさんの穴を開け、そこを出たり入ったり、まるで生き物のよう。
部屋の中には机があり、アリスはその引き出しを開ける。
中には瓶に入った義眼と入れ歯。
突然、脇から靴下が現れ、自分のほころびから義眼と入れ歯を飲み込む。
義眼は両脇のほころびに、入れ歯は爪先のほころびにはまり、
カチカチと歯を噛み合わせて、生き物としてのリアルさを増す。

060620alice.jpg

うーむ、かわいい。なんてかわいいんだ。
思わずそのまま真似したいほどにかわいい。
とはいえ、それではパクリなので、自分でもこれに匹敵する何かを創造せねばならない。

粘土の話しが、義眼と入れ歯に逸れてしまったけれど、
ヤン先生みたいなイカしたヤツを作れるように、
まずはスカルピーとお友達になることから始めることにする。
お脳を柔軟にして、がんばりたいと思います。


ヤン・シュヴァンクマイエル アリス
コロムビアミュージックエンタテインメント (2005/02/23)

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2006年6月20日 23:08に投稿されたエントリーのページです。

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