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英国旅行七日目:V&Aとビアズリー

『The Phantom of the Opera』の甘美な余韻に浸りつつ、
今日の午前中はなぜかロンドンでも仕事の続き。
とはいえ、英国で仕事を受注したわけでもなく、日本から持って行った分である。

午後はV&A、つまりヴィクトリア&アルバート美術館へ。
デザインと工芸にまつわる全てがあるといっても過言ではない、大好きな場所だ。

V&Aでビアズリーといえば、やることはひとつなわけで、
10年ぶりに堪能いたしました、ビアズリーの生原画。
100年前から光を放っていた作品は、10年経過したところでその光が衰える由もなく。

某部屋はすっかりリニューアルされて広くなり、机も広く、
なにより作品がPCで検索できるようになっていた。
図書館のような静けさは以前と変わらず。

備え付けPCを夢中でいじくり、pdf書類などをチェックしながら閲覧希望用紙に書き込む私。
あと30分で受付終了という時間だったので、かなり焦った。
結果、4箱の閲覧希望を提出した。
前回は2箱ぐらい見た記憶があるが、今日は4箱である。
つまり、未見だったものが多数あるということだ。

1箱には約30枚ぐらいのラインブロック版画なり原画なりが、
マウントされて入っている。
1箱ずつ穴があくように見つめる私。一緒に来た母にもそれを強制。

ほら、ここに鉛筆の跡がたくさんあるでしょう。
きっとこのラインを描くのに迷ったんだよ。

ほら、こんなに細い線で細かく描かれている。
頭の中でペンの筆致をなぞると、ビアズリーが線を引いたスピードが想像できるでしょう。
ビアズリーは細やかで丁寧な性格だったんだよ、きっと。

ちなみに後者は学生時代に習った書道の楽しみ方の応用だ。
頭の中だけでなく、作品の上に手をかざして空中で線をなぞるとさらにわかりやすい。
ため息が出るほどに繊細で美しいその描写。

至福の時間はすぐに過ぎ去り、閉館時間になる。
PCで見た限りでは、まだまだ箱があるようだった。
これは明日も来ねばならない。なぜなら私は明後日には帰国してしまうのだから。

美術館のショップに寄って、V&Aオリジナルのビアズリーカレンダーと、
チャールズ・レニー・マッキントッシュの小さな作品集を買って帰る。
マッキントッシュは背の高い椅子のデザインが有名だが、
私はむしろ彼の奥さんの絵が大好きなのだ。
ビアズリーと同時代で、悪魔的なマーガレット・マッキントッシュの絵。
もちろん買った作品集にも収録されている。

外は0度の寒さだが、ビアズリーで興奮した私には暑いぐらいだった。

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2005年11月22日 23:51に投稿されたエントリーのページです。

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