(1996年 イギリス)監督:マーク・ハーマン
英語学校のライブラリーで発見しまして、元・吹奏楽経験者として、見過ごせないタイトルだったので観ました。10年前のイギリス映画です。
舞台は閉坑間近のイギリス・ヨークシャー州のグリムリー炭坑。主人公は坑夫達で構成される炭坑のブラスバンド、金管と打楽器だけで編成されるバンドです。炭坑と文化という意味では「リトル・ダンサー」と似た雰囲気の映画でした。
サッチャー政権下、経営者によるリストラで炭坑は閉鎖になることがほぼ決定し、解散の危機にみまわれるバンド。音楽を続けたくとも目前の失業には抗えないメンバー。借金に追われて新しい楽器を買えないトロンボーンのフィル。賭けビリヤードで楽器を手放してしまうテナーホルンのアンディ。そんなメンバーの心を知ってか知らずか音楽だけに情熱を注ぐ指揮者でリーダーのダニーは、コンクールで勝ち進み決勝のロイヤル・アルバート・ホールで演奏することを切望してメンバーに発破をかけます。
炭坑の存続と深く絡まり合うバンドの存続。突然現れた若いフリューゲル吹きの女性。経営者が巧妙に仕組んだ無記名投票。コンクールの行方。……そんな要素を織り交ぜながら、時におかしく時に哀しく群像劇は進みます。もちろんイギリスお得意の皮肉とユーモアもたっぷりに。
素朴だけども美しい音楽と味のある役者達がたくさん出演しており、スケールの大きいハリウッド映画のような派手さは無いけれどもいい映画でした。若き日のユアン・マクレガーも好演です。
吹奏楽経験者であってもなくてもおすすめ。
※最後まで気になったのですが、どうしてバンドメンバーの皆さんは、楽器をむき出しのまま家から練習場まで行くんでしょうか。ケースに入れないとそりゃ傷付くわよ、金管なんだし。
※日本の中学/高校の部活でいうところの“ブラスバンド”は英語ではウインドオーケストラ(ウィンドアンサンブル)と呼ばれる模様。金管と打楽器だけではなく、木管が追加されます。場合によってはコントラバスやハープが追加されるところもあったり。ちなみに誤解してる人が多いのですが、フルート(銀、金)やサックス(真鍮)は金属でできていますが木管楽器です。
http://www8.plala.or.jp/suzosa/BrassBand.htm
http://www.keddy.ne.jp/~brass/html/brassband.htm
※「炎のジプシーブラス」も未見なので早く観なきゃ。
